山口県の絶景めぐり〜祝島(いわいしま)〜万葉集に詠まれた歴史と美しい風景〜

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時間がゆっくりと流れる美しい瀬戸内の離島

ブログの更新が止まっていた期間中も、ちょこちょこ写真は撮影しに出掛けていました。

 

ということで今日は山口県の絶景の中でも、僕の特に好きな場所

祝島(いわいしま)

をご紹介します。

 

うべの石ころ

実は僕の祖父母が住んでいる島でもあります

 

小さい頃から夏休みや冬休みに島に帰り、魚釣りや海水浴をしたりした記憶は今でもよく覚えています。

 

高校、大学、社会人となるにつれてどんどん忙しくなってしまい、なかなか島に帰ることができていませんでした。

 

やっと昨年(2023年)の8月。お盆休みに帰省することができました。

コロナの影響もあって、島に帰ったのは実に十数年ぶりといったところ。

 

祝島は意外とテレビ番組で取り上げられることも多く、

以前放送されていたテレビ東京系列の「田舎に泊まろう!」や「鶴瓶の家族に乾杯」などで放送されていたり。

 

しかし

うべの石ころ

山口県民でも実際に訪れたことのある人って少ないのではないでしょうか。

ということで、そんな祝島の魅力をぜひご覧ください。

 

祝島はどこにあるかというと、下の地図の赤丸部分

【Googleマップから引用後一部加工】

 

上空から見るとハートの形をした周囲12kmほどの島です。

 

島の中腹にある祝島小学校は山口県内で最南端に位置する小学校

しばらく休校が続いていましたが、現在は全校生徒2名で再開しているようです。

祝島いわいしま
山口県熊毛くまげ上関町かみのせきちょうに属する祝島。
・安山岩から構成される島であり、最も高い場所で357m。
・現在およそ300人が暮らす小さな離島です。
・ビワやみかんなど柑橘類の栽培が盛んで、タイやスズキなど海の幸にも恵まれています。
・食べれば1000年長生きできると言われる「こっこう」が自生する島でもあります。
・現存する最古の和歌集である「万葉集」にも2首詠まれている歴史も深い島。
・石積みの練塀ねりへいは祝島ならではの景観。
・今は昔に比べて減りましたが、島のあちこちに猫が暮らす猫の島。
・4年に一度行われる「神舞かんまい」の年には特に多くの人で賑わいます。

 

国土地理院の地図で確認すると、

【国土地理院 地理院地図より引用】

 

実際に訪れてみると実感できるのですが、

島の人が住んでいるのは主に船着場の周辺であり、島の斜面を有効に活用して生活されていることがわかります。

 

そのため、春なんかは島の山々の緑の合間に山桜が映え、とても美しい景色です。

うべの石ころ

小さい頃、祖父の船で海の上から見た島の桜は忘れられません。

 

島には信号機もありません。

本当にのどかな時間だけが流れています。

 

祝島ホームページ」で日々の島の様子がチェックできますので、僕もよく見させてもらっています。

ぜひみなさんもチェックしてみてください(^ ^)

 

また、上関町のHPにて祝島の観光パンフレットもあります。

上関町の自然と文化の魅力もあわせてご覧ください。

 

祝島は現存する最古の歌集である「万葉集」にも2首詠まれています。

巻第十五
3636 
家人いえびとは 帰り早来はやこと 伊波比島いはひしま いはひ待つらむ 旅行くわれを
現代語訳:「家の妻は早く帰ってきてくれと、伊波比島の名のように身心を清めて旅の無事を祈り待っているだろう。旅行く私を」

巻第十五
3637 
草枕くさまくら 旅行く人を 伊波比島いはひしま 幾代いくよるまで いはひ来にけむ
現代語訳:「草を枕に旅を行く人の無事を祈るという名の伊波比島よ、この島は今までどれほどの歳月旅人の無事を祈って来たのだろう」
【中西進(1981)『万葉集 全訳注原文付(三)』講談社 参考】

この2首は今から1200年以上も前の736年、

日本が国交のため、朝鮮半島の新羅の国に派遣した使者達(遣新羅使けんしらぎし)が祝島沖を航行中に詠んだ歌であると言われています。

 

うべの石ころ

この歌からもわかるように、祝島は古くから交通の要所として、また沖を行き交う船の安全を守る神の島として崇められていました。

【島にある万葉集の歌碑】

 

撮影して来た写真はこちら

【夏の雲と島の船。隣では子どもたちが海に飛び込んで遊んでいる】

 

【真夏の昼間に浜を歩く】

 

【祝島独特の練塀。国内でも極めて珍しいと言われる石積みの塀が各所で見られる】

 

【夏の雲と島の景色は良く合います。山の方から蝉の鳴き声が聞こえてくる】

 

【船着場から歩いて10分ほどで島の小学校への階段に到着。ここを登れば小学校だ】

 

【小学校のグラウンド。夏休みはここでいとこと毎日のように野球をしていた】

 

【小学校の滑り台から海を眺める。この日はダイナミックな夏の雲。沖を進む船の音が聞こえてくる】

 

【小学校の裏手。どこを歩いてもノスタルジックな風景が広がる。】

 

【島の東の浜。小さい頃ここで毎日のように泳いでいた。】

 

【美しい瀬戸内の海】

 

【島には至る所にねこがいる。この子は近づいても逃げない】

 

【日が暮れて来た。ねこたちのシルエットが浮かび上がる。】

 

【島の西側は街灯が少なく、夕焼けの赤と漆黒の黒のコントラストがとても美しい。】

 

夏は良く祖父のバイクでこの先へカブトムシを捕まえに行ったのもよく覚えています。

 

うべの石ころ

写真の枚数がとても多く、一度では書ききれないのでまた何度かに分けてご紹介させていただきます。

 

また、祝島ではびわの栽培も行われており、出荷数こそ多くはありませんが、味は絶品です。

【祖父母の栽培したびわ。毎年送ってきてくれます。】

【県内でもめったに目にすることのできない祝島のびわ。見かけた際はぜひ食べてみてください】

 

うべの石ころ

祝島のびわは味も濃くて本当に美味しいですよ

祖父母が元気なうちにびわの栽培方法なども学びにいかねば、と感じています。

 

祝島へのアクセスはもちろん船になります。

 

定期船がこちら

【祝島に向かうためには必ず利用する定期船「いわい」】

 

定期船「いわい」は

毎日柳井港と祝島の間を元日を除いて日々往復しています。

 

島の人にとってはなくてはならない交通の足です。

柳井港から乗るとおよそ70分室津港から乗るとおよそ40分で祝島に到着です。

※室津に無料駐車場があることもあり、多くの人は室津から乗ってくる印象です

 

電車を利用する方だと、柳井港駅が柳井港の最寄りとなり、駅から港まで徒歩3分ほど。目の前にあります。

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この記事を書いた人

山口県宇部市でひっそりと暮らす30代夫婦です。
お互い京都で13年ほど暮らし、このたびUターンしてきました。
趣味は写真、読書、ドライブ、園芸、絵を描くことなどなど。
関西で小売業界を経験後に社会保険労務士となり、さまざまな働き方を目にしてきました。
そんな中、「心にゆとりを持った生活が大切だ」と実感し、この度山口へ帰ってきました。
山口での生活で気づいたこと、出会った美しい風景を写真などもたくさん掲載しながら綴っていきたいと思い、この度ブログを始めてみることにしました。
見てくださった皆さんの心が、少しでも穏やかになれるような情報を発信するブログにしていきたいな、と考えています。
どうぞ宜しくお願いします^ ^

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