まさか山口県でこんな景色がみれるとは
先日久々にカメラを持って出かけてきました。そこで絶景に出会うことができたので、ご紹介したいと思います。
今回の行き先は山口県熊毛郡上関町です。
山口県は下関が有名ですが、上関は
落ち着いた雰囲気の港町。さらに美しい自然豊かで、ゆっくりと時間が流れる場所。
下関とはまったく違う素晴らしさがあります。
ノスタルジックな景色が好きな自分にとってはたまらない場所ですね。
穏やかな海に向かって釣り糸を垂らす人たちの光景からも分かるように
さまざまな海の幸に恵まれた絶好のポイントでもあります。
そんな上関町に建築好きにはたまらない絶景があるのです。
それが
四階楼
今回はここで出会った絶景をご紹介します。
四階楼は国指定の重要文化財に指定される
擬洋風建築建築になります。
【擬洋風建築とは】
幕末から明治初期頃にかけて建設された、洋風と和風の要素をあわせもった建築。当時のお雇い外国人の方々の指導で建てられた工場建築からはじまり、やがて日本の大工さんたちが江戸時代から受け継いできた和の伝統技術を取り入れながら作り出した洋風の建築といったところ。
場所はというと、地図上の赤いポイントの部分になります。
【Googleマップから引用】
山口県の一番右下にあたる部分ですね。
ここで四階楼の歴史を振り返ってみます。
【四階楼】
今から140年以上前の明治12年(1879年)に小方謙九郎(1835〜1913)によって建築された擬洋風木造四階建の建造物。山口県内最古の洋風建築のひとつでもある。小方は高杉晋作が結成した奇兵隊に入隊し活躍した人物であり、維新後はここ室津の地に帰り第1回村会議員を務めるなど上関の発展に尽くした。
このような高層の擬洋風建築は非常に珍しく、現存しているものはここ四階楼のみと言われる。上関は交通の要所でもあったことから迎賓・宿泊施設としても利用され、実際に平成の始め頃まで旅館として使用されていた。
鏝絵と呼ばれる、漆喰を塗った上にこてを使って絵を描き出す技法が各所に施されており、4階の部屋の窓にはフランス製のステンドグラスが施されている。
平成17年には国の重要文化財に指定された。
上関町役場のHPに現地でいただいたものと同じパンフレットが掲載されていました。
交通の要所として栄えた上関。
およそ100年以上もの間多くの人が四階楼を訪れ、海の音や匂いを感じながら過ごしていたんだなぁと考えると、非常に感慨深いものがあります。
そして名前の通り、中は4階建てという高層の作りとなっています。
2階へと上がる階段はまるで城郭の天守閣へと続く階段を思わせる雰囲気です。
2階、3階、4階と各階ごとに装飾が異なり、最上階の4階の部屋の窓にはフランス製のステンドグラス。
ちょうど夕方に訪れたということもあり、ステンドグラスを通り抜けた西日の光が非常に美しく部屋を照らしていました。
思わず「おぉ〜」と声が出てしまうような光景が広がっていたのでした。
それでは実際に撮影してきた写真をご紹介します。
【四階楼の外観】
【菊水紋の鏝絵】
【和室ながらもどことなく洋風を感じる】
【各階によって装飾が異なっている】
【見事な唐獅子牡丹の鏝絵】
【和風と洋風が混ざりあった独特の雰囲気】
【いよいよ4階の部屋へ】
【階段の途中から美しい光が差し込んでいる】
【西日が差し込み畳にステンドグラスの色が映り込む】
【外観からは中がこんなになっているとはまったく想像できない】
【天井には鳳凰の鏝絵】
【4階のすべての窓ガラスがステンドグラスになっている】
外観からはまさか中がこんなになっているということはわかりません。
和をベースに漆喰の白壁に各階ごとに異なる装飾。美しく仕上げられた鏝絵にステンドグラス。
およそ140年に渡って現在まで残っているということは、多くの人を魅了した建築であることに間違いはないでしょうね。
四階楼へのアクセスはほとんどの方は車になると思います。
四階楼の場所は「道の駅上関海峡」の目の前にあり、その外観からすぐにわかります。
右手が道の駅の駐車場。左手に見えるモダンな建物が四階楼です。
道の駅でのお買い物と一緒に訪れるのが良いのではないかと思います。
そしてこの四階楼。なんと入場料が無料なのです。
重要文化財で無料というのは驚きました。
しかし、やはり維持には相当のお金がかかるのも事実。
建物の中に募金箱があったので、少しですが寄付をしました。
道の駅にはさすが上関というべきか、数々の新鮮な魚たちがずらり。
そして僕の祖父母の住む「祝島」の特産品も品揃えされていました。
みなさんも次の休みは上関までドライブをしてみてはいかがでしょうか。
道の駅上関海峡でお買い物
いつも上関は「祖父母の住む祝島へ帰る途中に船が寄る場所」という印象で、船からみる景色しか知りません。
そのため今回のドライブで初めて訪れたのでした。
四階楼はもちろん道の駅上関海峡も初めての訪問。
「なにか面白い特産物が売られていたら買おう」と思っていきましたが、結果とても満足いく買い物ができました。
今回は「心津杵味噌」と祝島の橋本製菓さんの「よもぎ饅頭」を購入しました。
心津杵味噌は以前から気になっていた味噌。
今回ようやく購入することができました。
そして祝島に先日帰ったとき大好評だった「よもぎ饅頭」が販売されているのをみて迷わず購入。
そのほかにも祝島のびわ茶や岩田珈琲さんのコーヒー豆など祝島の特産品があちこちに並んでいるのをみて、
「島に帰りたいなぁ」という気持ちが湧いてきたのでした。
今度祖父母から琵琶の栽培方法なども学んでおきたいと思っています
祝島の様子は以前の記事でもご紹介させていただきましたのでぜひご覧ください。
今日は上関町の四階楼を中心にご紹介しました。
実は今回の訪問は名古屋に住む僕の友人との山口巡りで訪れたのでした。
日本各地をはじめ、世界中のいろいろな国の建築を見てまわった友人も
「まさかここでこんな建築に出会えるなんて」と四階楼を大絶賛していました。
とくに西日の差し込む時間帯の4階のステンドグラスは圧巻でした。
各階ごとに趣の異なる装飾もぜひみてほしいポイントですね。
次のお休みの目的地として訪れてみてはいかがでしょうか。
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