京都の桜。「三脚」を使って撮影できる?

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寺社仏閣は特に写真撮影に気をつかうべき場所

僕は京都に住んでいたころ、桜の季節は市内の各地を歩き回っていました。

カメラが趣味の人なら共感される方もいらっしゃるかもしれませんが、

京都の桜を三脚を使って撮影してみたい

このように思われる方も多いのではないでしょうか。

しかし、現実的には

三脚が禁止の場所がほとんど

だということを知っておかなくてはならないと思います。

多くの観光客の方々の迷惑になってしまったり、長時間居座ることで他のカメラマンさんが撮影できなかったり。

三脚以外にも、むしろカメラでの撮影自体を禁止される寺社仏閣も多くあります。

僕が学生の頃に、寺社仏閣の案内ボランティアに参加していたときのこと。

全面写真撮影禁止の、あるお寺でのことです。スマホでの撮影ももちろん禁止です。

拝観される方は総じて、入り口で三脚やカメラ、いわゆる手荷物のカバンをすべて預かっていました。

「写真撮影禁止であり、手荷物をお預かりさせていただく」という話をした途端、

・なぜ荷物を預けなければならないのだ
・このリュックの中には高価な機材が入っている。100万円以上するんだぞ。
・何かあったらお前らが責任とれるのか。責任者を呼べ。

他の拝観者がいる中、大声で騒ぐ中年の男性。

結局、拝観料の払い戻しを行い、大声で文句を言いながら帰られて行きました。

受付も学生だったので、そのような高圧的な態度にでられたのかもしれません。

悲しいことに、このような見境のない方を何人か見かけることがありました。

でも、一度考えてみてほしい。

なぜ入口で手荷物を預かるのか。なぜ写真撮影が禁止なのか。

一度ここを考えてみると、京都での観光がもっと有意義になると思います。

僕が学生時代、ボランティアでよく案内させていただいていたお寺は

お庭も含めて、すべてが撮影禁止でした。

もちろんスマホでの撮影も禁止です。しかし、見えないように隠れて撮影される方は非常に多かった。

写真を撮りたい気持ちはわかります。でも

あくまでも我々は「拝観者」であるということ

という意識が根底にないと、京都での観光は楽しめません。

逆に、「拝観する」という意識をもっていけば、もっと心に余裕をもって楽しめるのではないかと思います。

写真撮影が禁止されている大きな理由としては

・あくまでも信仰の場所であるということ
・本堂へのお参りをせずに写真だけ撮れればよいという意識の方は困る
・他の人と違った写真が撮りたいあまり、立ち入り禁止の場所へ入る人がいる
・フラッシュで文化財が傷んでしまう
・三脚などを立てることで、足元の植栽が傷んでしまう

というのが、主な理由です。しかし、その他にも

・むやみに写真撮影されることで防犯カメラの場所なども映り込んでしまう(防犯上の理由)
・建物そのものが国宝などに指定されている

という理由もあります。

撮影禁止の場所をSNSにアップされることで、建物の中の防犯対策に関わってしまうこともあります。また

建物自体が文化財であるため、カメラの機材やカバンが少しずつ当たるだけでもいずれ大きなダメージとなります。

SNSで手軽に綺麗な写真を共有することができるようになった反面、とりあえず撮っておく、といった

文化財を拝観するという意識をなくしてしまうことは避けたいものです

なんで禁止なんだろう、と一度考えてみることが大切なのではないかと思います。

これは、10年ほど前に撮影した蹴上インクラインでの写真です。

昼間にここを訪れてみるとわかりますが、ものすごい観光客の多さに驚きます。一方、

少し時間をずらして出かけてみると、こんな景色にも出会えるのが京都の凄さでもあります。

僕は仕事が休みの日の前日などは、ここへきてよく写真を撮っていました。

昼間とは違った、静寂の中で感じたこの夜桜は、一生忘れることはないでしょう。

京都のまちには、素晴らしい文化財が多く残っています。

少し時間をずらして歩いてみると、思いがけない景色に出会うことが多々あります。

長い歴史の中の一部分を僕らは見せていただいている

という意識が、寺社仏閣を訪れるときに絶対に忘れてはならない部分だと思います。

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この記事を書いた人

山口県宇部市でひっそりと暮らす30代夫婦です。
お互い京都で13年ほど暮らし、このたびUターンしてきました。
趣味は写真、読書、ドライブ、園芸、絵を描くことなどなど。
関西で小売業界を経験後に社会保険労務士となり、さまざまな働き方を目にしてきました。
そんな中、「心にゆとりを持った生活が大切だ」と実感し、この度山口へ帰ってきました。
山口での生活で気づいたこと、出会った美しい風景を写真などもたくさん掲載しながら綴っていきたいと思い、この度ブログを始めてみることにしました。
見てくださった皆さんの心が、少しでも穏やかになれるような情報を発信するブログにしていきたいな、と考えています。
どうぞ宜しくお願いします^ ^

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