ダニング=クルーガー効果の恐怖
社会保険労務士試験に合格するために、「合格するための研究」をしていた話。今回で大枠の話が一通り完結です。
最後は
「その勉強法は自己満足になっていないか」をつねに確認する
ダニング=クルーガー効果という言葉を聞いたことがあるでしょうか。自分を過大評価してしまい、自分の弱点を認識することができない状態におちいること、といった意味になります。
社労士試験に限らず、このようなテストで最も避けなければならないのは、
「不合格」になってしまうことではなく、
「勉強した気」になって「不合格」になってしまうことだと思います。
社労務士試験は、その試験範囲の広さや基準点制度などもあり、なかなかハードな試験の部類だと思います。しかし、問われている部分の多くは基本的な事項。あきらめなければいつか必ず合格できる試験であることに間違いはありません。
しかし、「勉強した気」の状態は非常に危険です。
自分では頑張っているのに、全然前に進んでいないということに気が付けないからです。
1分間で思い出す練習
そんな当時の自分がひたすら取り組んでいた勉強法が
「頭の中をまっしろの紙に書き出してみる」勉強法
なんだそんなことか、と思われるかもしれませんが、半年で合格できたのはこれをやっていたからだと思いますし、合格後に社労士として勤務していたときに、顧問先での労務相談などのときに非常に役に立ちました。
そしてこの方法は社労士試験だけでなく、普段の読書やその他の試験勉強においても十分役に立つ方法だと思います。
もう少し詳しく説明すると、
「自分の頭だけを使って、真っ白な紙に1分ほどで書き出していく」
というシンプルな方法です。
例えば、変形労働時間制の部分を勉強したとして、過去問で問われている論点を確認します。
その日の勉強の終わりや次の日の勉強前に自分の頭だけをつかって思い出す作業を必ず行います。
なにも見ずに、自分の力だけで書き出してみることで、今の現状を認識できます。
このとき、全くなにも思い出せなくて手が動かなくても大丈夫です。むしろ、なにも覚えていないという事実に気が付くことができるからです。
もしも4種類、10時間、52時間といったようなワードが思い出せたとすると、それが何のキーワードだったかをテキストでサッと確認する。すると必ずなにか発見があります。
あとは時間をおいてひたすら繰り返していきます。あまり時間をかけてしまうと勉強が進まなくなってしまうので、あくまでもサラッとです。
もしも勘違いして覚えてしまっていたら、その部分を自分で問題を作成してみても良いですし、なにが思い出せなかったのかを付箋に書いてテキストに貼り付けておいても良いと思います。
とにかく重要なのは、
自分の頭だけを使って思い出して書き出す。テキストでも確認する。そして時間をおいて繰り返す。
これを何度も繰り返していきます。(もちろん過去問などの問題演習もしっかりと行います)
集中して覚える努力は必要になってきますが、どんどんと回数を重ねていくと、思い出せる知識も芋づる式に連なってきます。
過去問の研究で論点を把握しておけば、問題を解く時に一瞬で答えがわかってしまうものもたくさん出てきます。こうなってくるととても面白い。
やっぱり勉強は楽しんでやらなければ損です。
勉強法に悩んでいる人におすすめする1冊
社労士試験に合格した後に、ある本を読んで気づきました。
「自分がやっていた勉強法って脳科学的にも効果的な最強の勉強法だったんだ」
合格する前に読んでいたら、もっと効率的な勉強ができていたとも思います。
その本が
です。
自分がやっていた勉強法は本書のなかで、テスト(リトリーバル・ブレインダンプ)、インターバルといった言葉で解説がなされています。
今でも手元において、時間をおいて読み直しています。むしろ高校生の時にこの本に出会っていたら、勉強の方法の幅や考え方がもっと広がっていたと思います。
内容も非常に読みやすく高校生にもおすすめできる本です。
この本について詳しくはまた後日ご紹介させていただきたいと思います。
もしも、「普段の勉強でまったく前に進んでいる気がしない」という方がいたら、一読をオススメします。
先日から書き綴ってきた「合格するための研究」。以上が自分が半年で合格したときに実際におこなっていた勉強方法の幹となる部分です。
今後は勉強法の細かい枝葉の部分などもお伝えできればと思います^^
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